みんな、寂しいから。 滅びの国 感想
誰しも誰かに認められたくて、必要として欲しい。
そういうお話かなって思いました。
寂しいのに、それを言えないのは辛くて、だから人に縋っちゃうよね。
登場人物、みんなどこかおかしいのに、でもみんなに共感できてしまう。
私はまだ高校生ですから、結婚したこともないけど、また結婚した後なら違う見方や、感想になるのかな。
とりあえず、透子&渉さんの夫婦喧嘩のシーンが、うちの両親を見ているようで、胸がぎゅーーっと苦しくなりました。私自身にとっては代わりのきかない父ですが、母にとっては結局他人なのかもしれないし。
自分語りですが、うちの両親は最近、ようやく別居しました。理由は私が高校生になったから。正直、「は?」と思った。私を理由にして欲しくはなかったから。でも、それも愛情なのかも知れませんね。よくわからないけど。
祥示は、もしもっとちゃんとした親の元に生まれていたら、マシな人生だったかも知れない。でもそれは結局「if」だから。このお話の後、彼は一体どうしたんだろう。どこへ向かっていったんだろう。そんな事を凄く凄く考えさせられました。
寂しいのはみんな一緒。どこか満たされないのはみんな一緒。だから、生きてるのかな。人間は。
「滅びの国」。誰が滅んでるのかなんて、わからないけれど、人間って絶対心の何処かに滅んでる部分があるんだと思う。自分の中の滅んでる部分に折り合いつけて、騙し騙しやってるんだと思う。
久しぶりに、こんな重厚なお芝居を見られて、んー正直楽しくはなかったのですが笑、でも本当に観れて良かったなと思いました。帰国前の最後の観劇でしたし。
三津谷さんは、生で見たのは初めてだったのですが、結構出演作を色々と見ていて、凄く誠実なお芝居をされる方だなーと思っていたのですが、めっちゃ良かった。いや、私演技の事とかよく分からないけどめっちゃ良かった。涙が綺麗だったなー。これで、次回作パタリロっしょ?ロビー少尉っしょ!?振り幅やべえな。
他の出演者の皆さんも、本当に素晴らしかったけど、特に日高ボブ美さん演じるジョンイルが恐ろしくて、背筋がゾワっとしました。私の中にもきっと彼女みたいな人格がいるんだと思う。
観てる間はずっとずっとしんどくて、辛くて。でも、観終わった後はふと、空を見上げてしまうような。そんなお話だと思います。
こんなダメな感想で伝わるかはわかりませんが、本当に良かったです。
観れて良かったです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!