片道9時間

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Take Me Out 感想2

推しさんの仕事は決まんないけどとりあえず行ってみようイェイ。

 

Take Me Out 感想!続き!

 

もう、千穐楽ですね。だいぶ、公演期間が長かったけど(1ヶ月以上?)その分、キャストさんの演技の変化とかもあったんだろうな。

 

 

 

 

シェーン・マンギット:

シェーンは可哀想な人だなって思います。家庭環境に恵まれず、一家心中の生き残りで、孤児院で育って、里親もなかなか見つからないで。そんな中で、野球は彼の唯一の強みだっただろうし、事実彼が入ってきた事でチームは勝ったわけだし。

 

彼は、白人だけど全然恵まれてなくて。しかも、彼は南部出身だし、周りにも差別主義者の人間に囲まれて育ってきたと思うんですね。。特に、孤児院みたいなところだと。

差別というのは、本人の感情以上に周りの環境にも絶対左右されると私は思うので、だからやっぱり無知で世界を知らなかったシェーンは可哀想です。

 

投げたい投げたい投げたい!!!彼の叫びは切なくて苦しくて。投げるしかできなかったから。

デイビーを結果的に殺してしまった理由は彼にも、わからないと思います。そういう事あるじゃん。なんであんな事したのかわからないときって。いや、もちろん人殺しちゃダメだけど。

ダレンにまあレイプ(最後まで行ったのかはわからんが気持ち的にはほぼ一緒)された直後、バッターボックスのデイビーを見て、こいつをとりあえずグラウンドから下ろせば良いと思ったっていうのは彼の心からの本心で。

それが、キッピーとかに伝わらないのが、観客としては凄く苦しくて可哀想だった。

 

栗原さん、演技のイメージ無かったけど素晴らしかったです。他の役も見てみたい。

 

 

 

メイソン・マーゼック:

 

可愛いなおい。玉置さんは初めて拝見した俳優さんですが、キービジュアルを見たときにシャープなお顔立ちで、キャラとしても冷静っぽいキャラなのかなーなんて思ってましたが、ただの可愛い人でした。

メイソンは、幸せな人。シェーンとは対になると思います。彼も、決して恵まれた環境で育ったわけではなさそうだけど(ユダヤ系だし)、それでも会計士という職を掴んで、なんとか生きてきて。でも一人で。

彼がダレンにカップルの話をする時、ちょっと寂しそうなのはやっぱりそういう仲のいいカップルの近くに住んでると、必然的に自分が一人な事を思い知らされるというか。

彼がダレンに興味を持ったきっかけは、カミングアウトだったからかもしれないけど、やっぱりダレンという人間に惚れて、近づきたくてっていう気持ちは絶対あったはずで。隠しきれない下心?みたいなのが可愛かった。

 

ラストシーンも最高ですよね。章平さんと玉置さんの体格差がさ、良いよねー。

 

この人がいたから、幸せな気持ちで劇場を後にできたと思っています。

 

 

トッディ:

可愛い(贔屓目の塊)。

っていうのは、さておきトッディは普通の感覚を持った人間だと思っています。いきなりチームメイトがカミングアウトしたら多少の嫌悪感を持つのも人間の正直な感情なんじゃないかと。でも、ダレンに臆せず苛立ちをぶつけられるトッディってある意味すごいんじゃないかなー。なかなか、言えないもんね。

後、まあ彼はもともとそこまでダレンのこと好きじゃなかっただろうから、そういう意味でも彼のカミングアウトは、ダレンに突っかけられる良い口実というか。

元はそんなに悪い人間じゃないとは思いますが、そういう虚勢を張った男の臆病さみたいなのが出ていて、良かったなーと思います。

 

 

ジェイソン:

良い人。だけど、だからダレンにとってはダメだったんだろうなー。「カミングアウトした今なら話しかけられると思って」って、ジェイソンにとってはもちろん悪気のない言葉だっただろうけど、無意識の差別みたいなものが、心の根底に絶対にあるんだよね。

 

マルティネス・ロドリゲス・カワバタ:

違う人種というのは良く差別の材料になりがちですが、この3人は別にそこまでチームメイトから差別を受けているようには見えませんでした。でも、メキシココンビが日本人相手に。日本人であるカワバタがホモであるダレンに。差別を受けてもおかしくない側の人間も、差別をして人を傷つけることは十分に可能、ということなんでしょうか。んー、なかなか難しい。

 

キッピー:

 

最後です。最後まで取っておきたかったのは、キッピーに自分が一番共感したから。キッピーって涼しい顔してめちゃくちゃ怖い人っていうか、凄い自己中な人間だなってお思うんですが。でも、そういう成分?みたいなものって絶対心の中にあるって思うんですよね。普段、出さないだけで。キッピーは、悪い人ではないと思うし、コミュ力も高くて誰とでもフレンドリーに接することができる。だから自分には、理解できないものなんてないっていう傲慢さが怖いなーって思いました。味方さん凄い。

まあ、それにしても初見ではドン引きましたけどね。怖いよ、本当。キッピーみたいな人間が一番怖いって思います。理解できないということが理解できないって、本当に残酷。

でも、そんなキッピーも、最後には変われたんじゃないかな。色々あって、メイソンと話した後の彼はどこかスッキリした表情に見えたし、ダレンへの出会いはもちろんだけど、メイソンとの出会いもキッピーに取っては財産になったと思います。

だから、彼に取っても一応ハッピーエンドだったのかな。

 

それにしても、味方さんの演技は本当に素晴らしいと思いました。セリフ多いのに噛まないし。少し、特徴的な声をされてるから、耳に残るんですよね。金髪も似合っていて素敵でした。

 

 

 

 

うーん、この舞台はなかなか感想を書くのが難しかった。

ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかも良くわからないけど、個人的に後味が良かったのでこういう舞台は好きです。

 

青山DDDは小さいから、俳優さんの息遣いまで聞こえたのも良かったなと思います。

 

 

 

 

最後まで、読んでいただきありがとうございました。